ダンスフロアの向こう側

DJ GIRLFRIENDの告知や考えていることなどをまとめています。

202109

202109某日

 映像出演したイベントの配信アーカイブを見返す。残念ながら途中で途切れ途切れ退席するポイントがあったのでその補完も兼ねて色々なDJさんのプレイを聞いていく。MU世代などと言われ現場を知らない世代扱いされてきた層からの出演がまぁ多いわけだけど、その中でしっかりパーティをやっていけるの良いDJが沢山いるなぁと感慨深い気持ちになった。同じくMUの後の配信ブームに上手く乗っかってネームバリューを出していった立場として、彼らのような層とパーティを気兼ねなくできるようになると嬉しい。

 自分の映像出演では、グリーンバッグを用いて自身の踊りの映像だけ送り、それをVJ映像と合成する形でお願いした。遊んでいいですよとは言っていたものの、まさかMADみたいな面白おかしいイジられ方をするとは思ってなかった。ウケてたみたいなのでオールオッケー。

しかしながら、序盤こそ割と真面目に選曲して展開したこのセットでこのような演出をお願いしても良いんだろうか......?と少し振り返って考える。配信パーティの頃からの葛藤ではあったけど、もう少し真剣に真面目に音楽と向き合う姿勢を広めたい(堅苦しく聞くとかそういう意味ではない)気持ちと、多くの人に触れてもらうために何とかして面白さを醸し出していかないと難しいと思う気持ちの双方がある。現状僕はペーペーなので後者を選択し続けるしかないが、これをすることによって本当に尊重したかった音楽や姿勢が蔑ろにされることは避けていきたい。伝えるための手段を工夫するだけで音楽の中身自体はどストレートに良いと思ったやつをやっていきたい。

 

某日

 スペースでjotakaたちと少し話した。年末のイベントはお互いあり得ない勢いで酔っていてお互いがバイブスマシーンになっていたので、雑に会話出来て楽しかった。年末は色々あったものの、パーティの勢いや目指そうとしていた地点はその時点での理想点に近かった。CUERaiderもお願いしたことだし、ひたすらに面白いことや新しいことをやっていきたい。

凄いことをするのにもお金儲けをするのにも根気強く何かをするのにも向いていない、そう気付いた俺は職業クリエイターやエンタメ関連の人間になる道を諦めた。それと対照的にクリエイターとして着実に吸収&制作をし、現状の風当たりの強い情勢を受けてなお入社して何をしたいかって話がポンポン出てくるのは素直に尊敬する。今後の健闘を祈る。

スペースでは情報の出回り方やプラットフォーム、僕らの生活の変化によって世の中で流行る作品は変わるし、設備もどんどん手軽になってきて誰もがクリエイターになれる時代が来るみたいな話を聞いた。その話を聞きながら、直感で良いものを作ってお金を稼いでいる若者TikTokインフルエンサーと真反対である、お金稼ぎ度外視で実行→思考→実行→思考の無限ループをやっていく資本主義無視ムーブでやっていけるのか不安になった。パーティをやっているのは純粋に気持ち良くなりたいエゴもあるけども、それ以上にもっと新しいことができるように&音楽の中で新しい音を聴こえるようにという好奇心が動機として強い。どこを終着点とするのかぼやぼやしてきて最近少し不安になるが、パーティが出来てない今こんなことを考えても仕方がないか。

 

某日

 4月あたりから練習会のようなものをコミュニティの根城にしたくて月一でイベントを開いている。そのグループチャットで後輩から送られてきたメモに、今後の情報発信やテーマ決めについての箇条書きがあった。

北海道の友人から全てにおいて思想が強すぎると言われた通り、少し過剰なまでにイベントやプレイ、音楽について考えることが大事というのを教えていたけど、彼の場合功を奏したようで何より。何か新しいことを始めるときに視界が広がる感覚が好きで色々なことに挑んでいる節があるし、彼も自分だけの目的を見つけて進んでもらいたい。

 

 別件で卒業のための最後のひと押しで文章を書いている。合否判定を下す先生が満足すれば合格だし満足するまでやり続ける......というシステムは誰も幸せにならないな、と自分が作った碌でもない文章を見ている。間違っていると思いながらも進めなければならないことは割と社会であるし、こういった調子でオリンピックの開会式はああいう感じになったんだろうな......と飛躍して考えて少し憂鬱に。

歪な決定システムに救われてるのか殺されてるのか分からないけど、もう少し世の中がストレートに一対一な関係を築き向き合えるようになればと考えながら社会に入る準備をする。

就活の面接では、仕組みを理解したうえで使ってもらえる技術を色々な人に提供したい、と言った話をした。こんな調子で根底の思想がオープンソース至上主義で社会主義的なところがあるんだけど、これをやると少なくとも直前の儲けは確実に少なくなるよな.....とも思う。嘘はついていないが少し騙すような形で高いお金を貰っている商品なども沢山見るけど、誰も不幸にはしていないしこれでも良いのでは?と思う事も少なくない。世の中のサービスのあり方についてはここ一年半くらいずっと考えている。答えは出ない。

 

某日

 最近アフターコロナという言葉をよく聴く。コロナ禍が完全に収束した時のことを指す言葉だ。正直終わることは考えないほうが良い気がしている、去年は期待しすぎてろくな間に合わなかった長い経験もある...... 加えて、人間の免疫力とウイルスの進化のいたちごっこになるしかないので収束というのは事実上あり得ないらしい。少しずつ少しずつ社会からこの脅威が薄れていくだけで、劇的に何かが変わることはない......と考えると、少し恐ろしい。だけどマスク生活から解放されることが来たら仕事も全部辞めてパーティ三昧でもやってやろうと思う。もう何でもありにしてしまいたい。

 

某日

 会社の書類によく分からないままたくさんサインをしながら、CUERaiderの選曲を進める。進めると言ってもほとんど進んでいない。進まないとわかったのが収穫と言わんとばかりの芳しくない状態だ。DJ MIXにしろ何にしろ割と難産タイプなので、月に何回も出演したりしている人は尊敬する。俺は売れっ子には絶対なれない。前に書いた通り賑やかしやポップさに依存してるプレイをしすぎているので、もっとクヨクヨ悩んでいるところも音楽としてアウトプットしたい気持ちがあるけど一切思い付かず。DJユースな音楽ばかり聴いてるわけでもないのが選曲の難しさに直結してる気がする。課題解決に努めたい。

 

某日

 2週間ぶりに何もない日だった。そんなに稼働してたら気疲れするのも当然か。というわけで友人と会った。長らくの付き合いの友人なので、色々安心して話ができるし趣味も似てるので歓談は楽しく進んだ。自分のパーソナリティの話についてほとんどしていなかったが、コミュニケーションのあり方から「あんまり人に興味がない」と指摘を受ける。

 23歳まで来ると人の考えや在り方を矯正することはそこそこ難しくなってくるし、気持ちのあり方で考えると尚更だ。その中で他人とうまくやるためにはどうすれば良いのか、ひたすらに悩むことが最近多い。全部言ってしまうか何も言わないからのどちらかに傾倒しがちだし、自分から心を開くつもりがほとんどの人はあまりない。人を不快にしたくない、出演者や協力くださる方へのリスペクトなどポジティブな気持ちは人並みにはある。

 対面などのコミュニケーションが制限され、躍りでしかコミュニケーションを取れなかった2020年は自分向きの情勢だったのかもしれないと改めて思う。出不精で怠け者で金欠の僕が現場に行った中でのコミュニケーションで競い合っていたら間違いなく負ける。コロナ禍が終わっても終わらなくてもどこまでもインターネット内向的人間なので、ここと外野との付き合い方はしっかり考えていかないといけない。

 

某日

 鈍臭さを見せつつ自動車学校卒業。試験はまぁ何とかなるだろう、少し勉強はする。18日間ずっと同じ場所に通い続けるなんて久々だったので、終わったと感じた瞬間に糸が切れたかのように昼寝してしまった。こういう逃避してしまう癖があるのでやはり人間出来ていない。朝の試験をこなしたら実家での生活もおそらく当分ない。

 夜はCUERaiderのための準備。Telematic Visions君のチームの撮影がちょうど終わった頃に会議ということで、色々と賑やかな調子になった。基本的にパーティなんてお金も稼げなければチヤホヤされる訳でもない(この二つを満たせる人は余程のカリスマである)のに、ここまで協力していただけることに頭が上がらない。各々の未来に繋がることを祈っている。

CUERaiderで配信チャンネルをお借りする箱側にも連絡。割と面倒な手続きをさせてしまって申し訳ないと思いつつ、俺が地方の会場にできるのはこれくらいしかないからな......と思いつつ告知を打つ。

岡山YEBIS YA PROでグル止めに出演させていただいた際、鮮ダンからパーティ文化などを知ってはるばる関西から来ていただいた人の事をよく覚えている。ああいった出来事があると文字通り身を削って配信をしていて良かったと思うし、人の呼び込み方として健全だなと思う。俺が面白おかしく躍り狂っているのはそれだけが目的ではなく、地方の箱やパーティと言った場所へ繋ぐための手段であることは忘れずにいたい。セレクタからVJを始めたjotakaも協力してくれるし、福岡っぽさを少しでも出せたら嬉しいと思う。

こう言った思考は京都メトロでのパーティなどにつながって来ると思うし、なるべくそう言った地方の機敏に敏感にいたいと思う日々である。

 

某日

 免許取得だん。思ったより本試の問題は簡単で助かった。免許証を得て真っ先にPayPayとメルカリの本人認証を済ませ、レンタカーのカードを作る。運転技術が落ちてペーパードライバーになると勿体無いししっかりやっていきたいなー、あとテクテク歩いてしか行ってなかった上越あたりの交通断絶地帯に行きたい。東北も良い。とりあえず旅に使いたい。

 移動中にオードリーのIKEAの椅子のアレを再び見る。本編自体は元気がない時に何度も見ていたけど、あの直後のラジオに後日談があった話を初めて聴いた。若林さんがヒヤリハットの事を「すでに心がしくじっていて、それが事故として顕現するかどうか」と例えていたのは秀逸だなと感じる。面白い。常に心がしくじりまくってる自覚があるので、事故の有無に関わらず自分の心のしくじり具合に注目しながら生活を進めていきたい。

 

某日

 CUERaiderだん。相変わらず自分のターンのDJは当日のお昼過ぎから急ピッチで選曲して勢いでやっていくバイブススタイルだった。即興をやり出してからセットを組むのが半端でなく下手くそになってきているのでなんとかしたい。そしてXDJ-RRを後輩から譲ってもらった。前々からCDJのような選曲方法でちゃんと選曲できるようになりたかったし、PCDJのなんでもできる感に頼りたくないなと考えていたところなので渡りに船と言った感じ。ここまで来ると新型が出ない限り値段の落ちない楽器のようなものなので大事に使っていきたい。

 本題。色々な視聴者層に好評で良かった。今回の懸念事項として短納期であること(3週間前くらいに初めてオファーをお送りした記憶)があり、その中で手間か金かアイデアを絞り出して一味違う配信をやってくれ!というのはかなり無茶振りだったんじゃないかと思う。本当に頭が上がらない。皆様に感謝です。福岡のお世話になっている会場のTwitchチャンネルのフォロワーもそこそこ増やせたことだし、これが次の何かに繋がると嬉しい。

私のターンでは以前通りの爆踊り配信をやるか他のアプローチをするかで迷っていたところ、会場の方からjotakaを斡旋していただいたので後者で行くことに。いきなり金と手間の塊を流し込んで視聴者をトリップさせるのも手ではあったが、オープンだし導入編ということで常軌を逸したことはやらないようにしようと心の中では決まっていた。

その中で、配信ならではのVJとしてITBS氏の某Unity配信のセットを参考に、私というレイヤーからもVJをアプローチしてほしいとお願いさせてもらった。良くも悪くも顔がうるさい自分を意図的に消すことができたり、逆に目立たせたらすることが出来るということでより意図的な演出が可能になるという算段。この無茶振りになんとか応えていただき、あの形になった。

自分のプレイに関して言えば、1時間やることなんてほとんど無いため後半の焦りが強くあったが、並以上の自分を出せたのではないかという感想。120-140あたりの曲を新しく買っていないのが災いしていたので早く資金を手に入れて曲も買っていきたい。

 

無限の皆さんの窓にBBを貼って投下させる発想の強みも素晴らしかった。Twitterに上がる切り抜きなどを見て、画角や振る舞いによるベーシックな魅せ方が上手い方だと認識していたので、無限の皆さんがあの冒頭映像であの演出であのDJをしていたのは考えていた通りの楽しさが飛んできて嬉しかった。

アニソンリミックスを強く認識し出したのも徳島の人々のSNSを見ていたからだし(DJ周防桃子さんの概念から実は知った口なんです)、その人たちとこうやって楽しく遊べるのは嬉しい。そしてJPOPや原曲もなんでもありの現場バイブスをうまく映像に落とし込めていて、フロアへの渇望が一際強まるような1時間だった。

 そして僕がチームとして動くことをお願いしたテレマビ君の回。配信チャンネルのある箱の中からどこかで配信したい!というのは前々から考えていて、ご縁があり筑波での配信ということに。もともと筑波のアニクラシーンが盛り上がっていたのをSNSでみてテンションが上がっていた身としても少し嬉しい。

本当は自分も実働部隊として動いていきたかったのだが、プライベートの事情で断念。ポイフルさんも業者さんもAmana2君も身を切って挑んでいただいていたし頭が上がらない。チーム各位がすげぇものを作り上げてやろうというバイブスと今までの経験とが科学効果を生み出して良い感じになっていて良かった。

また、配信かどうかに関わらずポップなものはガンガン押し出せるが、テレマビ君のような繊細さを持っている人の表現をどうプレゼンしていくかについても一定解が導き出せるような瞬間だったと思う。知ってる人の配信を見て楽しいのは当然だけど、知らない人の配信も楽しいし知らない音楽も面白いみたいなバイブスを布教していきたい。音楽と出会える場を設けたいというのはずっと考えていたことだし、最近はこの考えでやってきたことが上手く行くことが多くて嬉しい。

そして最後のVRステージ。FAIOさんとは以前AmvsAcでお会いした時にお話しさせていただいた。その切り口の鋭さや考え方の方向性から並々ならぬものを感じていて、オーガナイザーとしてタイムテーブルにハマるピースを提供してくれるだろうと確信していた。快諾頂いた瞬間からトリにしたいと思っていたので、リアルタイムでの出演が叶って嬉しい。無理を通していただいて本当に頭が上がらない。

 

このように沢山の方々の協力によりパーティやイベントとは成り立っているので、キュレーションを褒められたときにどう言った反応をしたら良いか少し迷う。自分のディレクションは少なくとも色々な方面に影響を及ぼしてはいるが、結局何かを作り何かを決定するのは現場の人間なわけで、そんな彼らの働きこそ前に出てくるべきだし評価されてほしい。そう言った意図を含めてクレジットを各々のツイートにお願いした。ここから積極的にフォローなどの輪が広まっていくと嬉しい。

 

 

何も動いていないに等しかった8月に比べ、9月はやることが多くドロップしたものもある忙しい日々だった。キャパオーバーとダブルブッキングだけは避けつつ貪欲にやっていきたいと思う。